戦争罪責の悔い改めの宣言

戦争罪責の悔い改めの宣言

日本キリスト教会九州中会　２０２０年

１ わたしたちの主であるイエス・キリストが、「悔い改めよ」(マタイ4：17)と言われたとき、彼は信仰者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである。　２　「自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方であるから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださる」（１ヨハネ1:9）との約束の御言葉に聞き従い、わたしたちは、日本キリスト教会九州中会と、それに連なった先達が過去において犯した罪と、今を生きるわたしたちと、九州中会が悔い改めるべき罪を公に告白し、主のみ前にその赦しを求める。それによって、主がわたしたちの背反の罪と咎を取り除き、今より後、わたしたちを罪から離れさせ、清くしてくださるよう祈る。

３　九州中会とその肢であるわたしたちは、神のほかなにものをも神とすべきでなかったにもかかわらず、天皇を神とすることに公に否を唱えてこなかった。神のみに従うべきであったのに、神よりも人に従って罪を犯した。その結果、教会合同を行い、戦争協力のための日本基督教団をつくって、それに加わり、教会のかしらなる主キリストのみこころに反した。またその日本基督教団の指令の下に国民儀礼を行い、十戒の第一戒「あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない」と、第二戒「あなたはいかなる像も造ってはならない」（出エジプト20:3,4）に背く罪を犯した。

４　神を神としなかったとき、教会とわたしたちは人をまことの人とすることもしなかった。隣人を自分のように愛し、尊重することを怠り、人権が犯され、特に植民地支配を受けた人々の生命と財産が奪われようとしたときそれを阻止しようとせず、黙認することによって、国家の起こした戦争による大量殺人、性的暴行、略奪の罪に加担した。

５　それゆえ、今、わたしたちはわたしたちとわたしたちの先達の罪を公に言い表して、主の憐れみと赦しを求める。主よ、憐れみ給え。

わたしたちと九州中会は聖霊によって新たに造りかえられて、神の聖なる戒めに従い、神と隣人を心から愛し、神と隣人に喜び仕えて、神の国の正義と平和を追い求めて生きることを真剣な決意をもって始めることを宣言する。主よ、助け給え。