草は枯れ、花は散るが。
箴言16章9節(旧1011頁) ペトロの手紙一1章23~25節(新429頁) 前置き 「人事を尽くして天命を待つ」ということわざがあります。中国南宋時代、胡寅(こいん)という儒学者が残した言葉で、「人間の能力で可能な限りの努力をしたら、あとは焦らず静かに結果を天の意思に任せる」という意味です。南宋時代は西暦1098年~1156年頃ですが「人事を尽くして天命を待つ。」と似たような聖書の言葉がそれより数千年も前からありました。南宋時代は中国宣教が始まる数百年前ですので、聖書の影響で生まれた言葉ではないでしょうが、「人事を尽くして天命を待つ」という思想は古今東西を問わず、人々の一般的な認識だったようです。人事を尽くして天命を待つ。もしかしたら、とても聖書的な言葉であるかもしれません。今日は、箴言の言葉を通じて聖書的な「人事を尽くして天命を待つ」について考えてみたいと思います。 1.